最近、クリーニング屋に行きましたか?
形状記憶シャツもありますし、潜在の質も上がっているので、昔より減った。
クリーニング屋には、スーツと季節物(ダウン)くらいしか持っていない。
という人もいるのではないでしょうか?
もう1つ質問
近所にクリーニング店ありますか?
昔からやっているお店はどんどん減り、チェーン店・フランチャインズ化したクリーニング店が増えてきた現状でしょうか?
今回は、現役20年のクリーニング店員の人に、
クリーニング屋の仕事内容・将来性のインタビューを紹介したいと思います。
現役20年のクリーニング店員
プロフィール
「職業/年齢」
クリーニング店で受付業務を担当している50代女性です。
「勤めて何年?」
勤務して、はや20年が経過しました。
「給料について(総支給、手取り、賞与など)」
他のクリーニング店と同様、お給料面では高額な支給ではありません。
しかし、シフトの融通が利きやすい店舗も多く、長く勤務するには適していると思います。
私は週3日勤務で手取り9万円前後のお給料を頂いています。
これは私の勤務先に限って言えば、スタッフ数が少ないため、他の店に兼任してもっと多く勤務することは可能です。それにより、収入は更に増える見込みがあります。
また、月に2度本社で会議があったり、チラシ配布をするなどで拘束される時間も、それに応じた金額の支払いがなされます。
仕事に就いたきっかけ
私がこの仕事に就いたのは、仕事はしながらでも「子育てにも手を抜きたくない」、という思いからでした。
それを両立させるために、週末土日を主人に任せ、平日一日だけは仕事に行く、という方針をとったわけです。
これが叶った職場が、現在のクリーニング店なんですね。
他の仕事も土日働ける人を募集している所はありますが、私の場合、子供が幼いので、咄嗟の時にも臨時交代が可能なところが理想的でした。
職場の先輩には子育てを終えて曜日の都合がつく方がいたため、シフト交代は快く応じてくれましたので、安心して仕事に臨むことができました。
職務は男性でも可能な仕事ですが、地域性によっては「女性の受付のほうがいい。」と言われてしまうことがあります。
しかし、多くの場合は「慣れ」なので、長期戦で克服した男性スタッフもいます。
必要な資格はあるの?
募集の際から特別な資格は必要なく、「どんな人でも」と言いたいところですが、衣服を扱う関係から「繊維」にアレルギーのある方や、時に犬・猫の毛が付着した衣服を持ち込まれることもあります。
アレルギー反応が強い方には務まらないかと思います。
逆に意気込みがあれば、クリーニング師の資格を取るなど、お客さんにより的確なアドバイスができるようになっていくことも可能です。
時には提携会社に出向いたり、工場見学を推進されることもあります。
クリーニング店の仕事内容
肝心な仕事の内容は、お客さんから衣服を預かったら、まず「急ぎ」の品物でないことを確認します。
指定された日付に間に合わないような品物もあるからです。
そしてポケットに忘れ物がないか、シミや破れがないかなど、簡易的な検品作業を行い、料金を記入して預かり表をお渡しします。
私の会社では「前払い」が基本ですが、料金価格がわからないような品物も時にはあります。
本体に高級毛皮がついていたり、表示がなくて確認ができず、工場に持ち込まないと判断がつかない繊維の物などです。
また、衣服そのものではなく、シミ抜き作業により、料金が追加される物もあります。
お客さんを見送った後は、本格的な検品作業もします。
「仕事のやりがい」
知識がないことで、却って好奇心を持って取り組めることは楽しいものです。
クリーニングの仕事は、とても奥が深いのです。
昨年は針金を入れた襟が流行ったかと思えば、今年はラメがたくさん入った衣類ばかり持ち込まれる。
このように、その年の傾向があったり、流行の服に触れたりと、沢山の衣類との出会いがあります。
ある年には、新たな組み合わせの繊維が登場したこともありました。
洗う時の扱いに困ったり、お客様に了解を頂いて作業にかかったり、きちんと仕上がるか不安になって気持ちが落ち着かないこともあります。
しかし、きれいになった衣服を見るとお客様から感謝され「やっていて良かった」と仕事にやりがいを感じます。
「仕事の大変なところ」
かつて、お客様の上着のポケットに「ライター」が入ったまま工場に渡ってしまい、叱責されたスタッフがいました。
このミスは単に「ミス」ではすまされず、機会に投入して爆発を招くこともあるのです。
こうした細やかな作業は、「クリーニング店での受付」という募集名目では想像がつかないと思います。
ただ品名を打ち込んでお金を頂く作業だと思って応募された中には、研修に入った途端に辞めていく人も多くいます。
繊維に対する知識が全くない人もいますし、衣服以外に布団なども扱うので、入社してからも勉強をしていかないと、お客さんが持ち込まれた時点で大慌てすることも少なくありません。
楽そうなイメージのクリーニング店ですが実は「繊細さ」が非常に大切な職場です。
「こんな人は向いているかも」
人と接することが好きな人。自分の仕事に責任を持って取り組める人は向いていると言えます。
お客さんの層が幅広く、学生さんが学生服を持ち込むこともありますし、高齢の方がお孫さんを連れて、譲る着物を一度洗って用いたい、というケースもあります。
どのような年齢層の方にも同じ接客態度であることが大切です。
連れてこられるお孫さんも、いずれ自らクリーニング店を利用されることもあるでしょう。
そして、お客さんだけでなく、工場や本社との連携をしっかりととっていける人は、助けてもらえることも多く、とても過ごしやすい環境になると思います。
クリーニング店「仕事の将来性」
この仕事は、繁忙期こそあるものの、高齢の方でも従事しています。
また、コインランドリーも多くなりましたが、地域に古くから慕われて浸透している業者であるほど、安泰です。
まだまだスーツは水では洗えませんから利用するお客さんもなくなることはないでしょう。
ただ、お給料面でのアップは、私の勤め先では見込めず、そのために不服申し立てをされた方もいましたが、職場で人とのコミュニケーションにやりがいを感じて、そちらを選ぶ人が多いのも確かです。